とっておきの絵本

おはなし夢くらぶのメンバーが、毎月ご紹介する「とっておきの絵本」コーナーです! 

2022年3月 はるちゃんのとっておきの絵本

『たんぽぽ』

 

平山和子文、絵

北村四郎監修

福音館書店

・春になると、その黄色い花を、そこかしこに咲かせるたんぽぽ。花の間も、綿毛になっても楽しませてくれますね。すごいのは、その生存戦略。どんなにすごいかは、絵本を開けばわかりますよ。


『ちょうちょはやくこないかな』

 

甲斐信枝作、絵

 

福音館書店

 

・春の訪れはやはり花。

春一番に咲く、可愛らしいオオイヌノフグリが「ちょうちょはやくこないかな」と待っています。でも、ちょうちょは他の花のところへ。

さてさて、オオイヌノフグリのところに、ちょうちょは来てくれるのでしょうか?

丁寧に描かれた絵がいいですよ。

 


『これ、わたし』

 

さわだともこ文、写真

 

福音館書店

 

写真家のさわだともこさんが自撮りした写真絵本です。

髪型や化粧を変えただげで、自分の気持ちも、変化して行く不思議。わたしってなんだろう。

この本に出会った時、私自身がときめきました。

 



2022年1月 すみちゃんのとっておきの絵本


『地球というすてきな星』

 

ジョン・バーニンガム作  

長田 弘 訳 

 

ほるぷ出版社

 わたしたちはもう何年もの間地球という星を虐待し、自分たちを傷つけてきました。このおはなしが、こどもたちにとって自分が住む地球という星について、そして、地球を救うために何をすればいいかを考えるきっかけになることを願っています。この本を紹介するには、この作者の言葉を要約してお伝えするのが最もふさわしいと思います。さあ、地球を作った神様といっしょに今の地球を見て回りましょう。

 


『木を植えた男』

 

ジャン・ジオノ原作 

フレデリック・バック絵 寺岡 襄(たかし)訳 

 

あすなろ書房

 

 原作者は1913年に、本当に、フランスのプロバンス地方の山奥で一人でどんぐりを植え、木を育て続ける男に出会いました。草木もまばらな荒れ果てた地で水もなく、人々はいがみ合って暮らしていました。第一次大戦に従軍した原作者が戦後同じ地を訪れてみるとその男はまだ木を植え続けていました。第二次世界大戦の間も同じでした。後に、その地には木々が茂り、水がもたらされ、若者が移住して楽しく暮らすことのできる素晴らしい地へと変化しました。これは実体験に基づいた話です。子ども向けというより大人のための絵本です。心というよりもっと深い部分(きっと魂と呼べるところ?)に届くと思います。


 『にほんよいくに 』

 

春日神社宮司、

葉室 頼明(よりあき)文 春日神社の神職、職員の方々 挿絵

 

冨山房インターナショナル

 

 

 どの民族にも神話は存在します。人々の心のよりどころとなっているものです。幼いころ、神社の鎮守の森は私たちの遊び場でした。お祭りに奉納される神楽は神秘的で美しい舞台芸能でした。子どもたちは、とくに信じるわけでもなく、ごく自然に神々を祀った神社に親しみを感じたものです。長い間、教えられることをタブー視されてきた日本の神話を再認識したいものです。


 『ぼくのまちにはもりがある

 

 

日野市の子どもたちと日野市出身の蟹江杏(かにえあんず)のコラボによる作品 

 

日野市発行 

キーステージ21出版

 

森の音や色を表現した絵本です。日野市の宝として守られてきた自然環境を次世代につなげるためのメッセージとして、日野市が蟹江杏に依頼してボランティアの日野市の子どもたちとで作られました。彼女は、絵本専門の文庫(福島,相馬市)の運営やアートワークショップなど、世界の子どもたちをアートでつなげる活動をしています。最近出会った版画作家です。気に入って刺繍などの図案に使わせていただいてます。

 


 『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』

 

くさばよしみ編  

中川 学 絵  

 

汐文社 発行

 

あまりにも有名な、南米・ウルグアイのムヒカ大統領のスピーチです。2019年、ブラジルのリオ・デジャネイロで世界環境の悪化を背景に、地球の未来について話し合う国際会議でのことです。大統領のスピーチは参加国の代表者全員の心を揺さぶりました。その感動は今生かされているのでしょうか? 子どもたちにも知って欲しいと思います。



2021年12月 まっちのとっておきの絵本

『きょうりゅうたちのクリスマス』

 

ジェイン ヨーレン

文: ジェイン・ヨーレン

絵: マーク・ティーグ

訳: なかがわ ちひろ

 

出版社: 小峰書店

 

うきうきそわそわ まちきれない。

クリスマスイブ きょうりゅうたちはどうするの? 

あらあら、まぁまぁ大騒ぎですね。うふっと思わず笑ってしまいます。

元気いっぱいカラフルで陽気なきょうりゅうたち。ダイナミックな絵が魅力的です。

 


『サンタさんとこいぬ』

(日本傑作絵本シリーズ)

 

長尾 玲子 (著)

福音館書店

 

 

この本の全ページの絵が刺繍で、それはそれはどのページも可愛いのです。サンタさんの動きも楽しい。1224日サンタさんと一緒に出かけるトナカイさんが熱を出してお留守番に、そこからお話は始まります。同じく長尾玲子さんの『サンタさん ありがとう』を先に読むとこの本で発見があってより楽しいかも。

 


ふゆねこさん』

 

ハワード・ノッツ

まつおか きょうこ 

 

 偕成社

 

 

表紙と裏表紙はカラーですが、中はモノクロの絵です。

それがまた、すごく静かで心が落ち着きます。野原で生まれた野生の猫と子供たちのお話。読み終えたあと、ほっとする優しく暖かい絵本です。


2021年11月 ひろみちゃんのとっておきの絵本

 

 「きつねのおふろ」

 

 国松エリカ 

 

 偕成社

 

  おなかのへったきつねは、いいことを思いつきます。

大きなふろおけを作り、おふろをわかします。うさぎやとりをだましておびきよせ、ぱくりと食べちゃおうと待ち構えますが、次から次へと動物たちがやってきて、ばんとうさんに扮したきつねは大いそがし!

さて、おもわくどおりにいったかな?


 

『葉っぱのあかちゃん』

ちしきのぽけっと(6)

 

平野隆久 写真・文 

 

岩崎書店

 

  

 春になると、木々の芽から、緑色の葉っぱのあかちゃんが生まれます。

 冬芽は葉っぱのたまご。冬の寒さを乗り越える芽をこれから探してみてください。

 色々な木の、冬芽や葉っぱのあかちゃん達が、写真で紹介されています。


 

『まいにちがプレゼント』

 

いもとようこ 作・絵 

 

金の星社

 

 

タイトルと、可愛らしいハリネズミの絵に惹かれて手に取った絵本です。

私たちは、毎日やってくる「新しい今日」をプレゼントされている。

どちらかというとメッセージ性が強く、大人に響く絵本かも知れません。

「今」を大切に生きようと思わせてくれます


2021年10月 ふくさんのとっておきの絵本

「おおきなかぼちゃ」

 

作 エリカ、シルバーマン

絵 S.D.シンドラー 

訳 おびかゆう

 

主婦の友社

 

  魔女がかぼちゃを育ててかぼちゃパイを作ろうとするのですが、かぼちゃが大きくなりすぎてびくともしません!おばけたちも手をかそうとしますがはたして魔女はかぼちゃパイをつくれるかしら?ハロウィンに読みたくなる一冊です。

 


「とうふさんがね」

 

作 とよたかずひこ

 

童心社

 おいしいともだちシリーズの一冊です。

「よいしょよいしょ」とネギを担いでまな板へと進む豆腐のおっちゃんが主人公です。「しんぱい ごむよう」という決め台詞に心がほっこりします。可愛いい絵本です。

 


 

「まいごのどんぐり」

 

作 松成真理子

 

童心社

 

どんぐりとコウくんが主人公です。時がすぎていく中の暖かいやりとりに気持ちがほっこりします。

秋になると読みたくなる絵本です。

 

 

 

 


2021年9月 ようちゃんのとっておきの絵本

 「わたし」

 

  谷川俊太郎 ぶん 

  長新太 え

 

 福音館書店

 おかっぱ頭の「わたし」はどんな子? 

男の子からみると~

お母さんからみると~

隣のおばさんからみると~

いろんな人とつながっていることに気づきますね。

いろんな「わたし」、みつけてみませんか。

 

 


「まんまる おつきさん」

 

 ねじめ正一 さく

さいとうしのぶ 絵

 

偕成社

 

 まんまるおつきさん、おいしそう。

おせんべいやメロンパンに見えてくる。

私だったら、ホットケーキ! 

夜空を見上げてフフフと笑ってしまう楽しい絵本です。 

 

 


「とんとん 

    とめてくださいな」

 

 ぶん・こいでたん 

え・こいでやすこ

 

福音館書店

 

 3匹のねずみがハイキングで道に迷って、日が暮れて、一軒の山の家を見つけます。

「とんとん とめてくださいな」。

返事がないけれど、そーっと中に入り、お話が始まります。

一番へたばっていたらしい赤いバンダナを首に巻いたねずみがとてもかわいい。

ほのぼのとした絵本です。 

 


2021年6月 みーちゃんのとっておきの絵本

 「とうちゃんは かんばんや」

 

平田昌広作

野村たかあき絵

 

教育画劇

 

 

 「ぼくのとうちゃんはかんばんや、いろんなみせのかんばんをかくのがしごとだ」

一つ一つの看板から日常が、父ちゃんと僕の触れ合いが温かく描かれています。

父の日におすすめの絵本です。

 

 

 


 

「コッコさんとあめふり」

 

 片山健さく.え

 

 福音館書店 

 6月雨降りの日に読みたい1冊!

雨の日が続き、コッコさんはてるてる坊主を作り晴れるようにお願いしますが、雨は止みません。次にてるてる坊主さんに手紙や宝物でお願いします。願いは叶うのでしょうか?

子供の気持ちが可愛いいお話しです。

 

 


 「ちびはち」

 

エドワード・ギブス作

谷川俊太郎訳

光村教育図書

 

ちびはち ちびはち なんでにげるの?

はらぺこかえるがおってくるから

いろんな虫が、動物が、逃げてく、追いかけてく!

最後に追いかけてくるのはだれかしら?

ダイナミックな絵、繰り返しが楽しい絵本です。 

 


 

 「たいせつなこと」

 

マーガレット・ワイズ・ブラウン作

レナード・ワイズ・ガード絵

内田也哉子訳

 

フレーベル館

私は名コンビで作り出す絵本の世界に、女優樹木希林の娘さんの内田也哉子さんの訳で作られた絵本を手にとりました。

絵本には、当たり前にあるもの、そのものを一つ一つをじっくり観察して大切なことが言葉にさらています。とても新鮮でした。

あなたはあなた

あなたにとって たいせつなのは・・・

素敵な言葉が綴られていました。

 



2021年5月 もりもりのとっておきの絵本

 

「なにをたべてきたの?」

岸田衿子作

長野博一絵

佼成出版社 

 お腹がすいたしろぶたくんは、いろんなものを食べて、いろんな色に染まっていきます。

最後に食べたものは?

 

 


 「ぼくはあるいた まっすぐ まっすぐ」

 

マーガレット・ワイズ・ブラウン 作

林 明子 絵

ペンギン社 

 

 

 「ぼく」は、おばあちゃんのうちに、初めてひとりで行くことになりました。

教わった通りにまっすぐまっすぐ進みますが、途中からあらあら?

陰から本当に見守っているような気持ちでハラハラどきどきしてしまいます。

「ぼく」のまっすぐな足どりと、林明子さんのやわらかな絵が絶妙。

 


「わたしのワンピース」

にしまきかやこ

こぐま社

 

 「そらからふってきたまっしろなきれ」を使って、

ミシンでカタカタ、うさぎはワンピースを作りました。

お花畑を通ると、雨が降ってくると、ワンピースはどうなるでしょう?

 

 


 

「おかあさん、げんきですか。」

後藤竜二 作

武田美穂 絵 

ポプラ社

 

 

 

  学校でお母さんへの手紙を書くことになったけれど、お母さんへの文句ばかり出てきます。

でも、本当はお母さんのことが大好きなんですよ。

微妙なお年頃の男の子の心の中がくすぐったい。

 


2021年4月 はるさんのとっておきの絵本

ラチとらいおん

マレーク、ベロニカ、

ぶん・え

とくながやすもと やく

福音館書店

 

 ラチは弱虫な男の子。いつも、絵本の中の強そうなライオンに憧れていました。ある朝、目を覚ますと、枕元にちっぽけなライオンがいたのです。

さてさてラチは、はたして強くなれるのでしょうか?

 


 

 こぶたほいくえん

 

中川李枝子 作

山脇百合子 絵

福音館書店

 

 

 4月は入園や進級の時ですね。新しい環境には、慣れてきましたか?

初めて行く保育園、どんなところかなぁ?

 


コッコさんのともだち

 

片山健    作、絵

福音館書店

 

  入園、進級でお友だちは、できるかなと、心配ですね。

すぐにできなくたっていいんです。だって、ほら、なんとなく気の合う人っているんですよ。



2021年2月 れいちゃんのとっておきの絵本

いつも いっしょに

 

作 こんの ひとみ
絵 いもと ようこ
発行所 金の星社

 森の中に、ひとりぼっちのくまさんがいました。
ある日、うさぎさんがやってきて、2人はとてもなかよくなり、くまさんはうさぎさんにとても優しく色々してくれるのですがうさぎさんは、何もいってくれません。ある日、くまさんはうさぎさんに大きな声で「何とか言ってよう!」 といってしまいました。

いつも一緒にいることが、当たり前になっていて、幸せを感じ取れない。コロナで自宅にいる時間が多くなった時代になりました。自分の気持ちを、言葉で伝えることがお互いに大事なことなんだということ思いました。

 


くまのこうちょうせんせい 

 

作 こんの ひとみ

絵 いもと ようこ
発行所 金の星社

 

  このお話は、本当にあったことをもとにしたお話です。 大きな声のくまのこうちょうせんせいは、いつも小さな声のひつじ君を励ましていました。 ある日、校長先生は病気になり小さな声しか出せなくなってしまいました。 でもそれで、分かったことがあったんです。小さな声しか出せなかったひつじくんの気持ちが。 私達大人が小さな子ども達の気持ち、いたみをわかちあうことがたいせつさなんだという校長先生の思いが伝わってきます。 

 


 

こころよ いっておいで 

 

作  八木 重吉

 

画  坂西 清子  

 

フォレスト・ブックス

 

いつの日だったか、古本屋さんで八木重吉さんの詩集に出会い、立ち読みしながら、感動し買った本でした。
今、どこにも行かず、家にいることが多くなり心が萎えてくるとき、本棚のなかのこの本を手にしてました。
 その中のひとつを紹介します。


  ひとよろこべど そのよろこびにわれはおどらず
  われかなしめど わがかなしみにひとはなかず
  ああ たれかありて
  おなじおもいをかたるものはなきか

 27歳という若さでこの世を去った八木重吉さんにこの詩集はこんな高齢の私に勇気を与えてくれます。

 



2021年1月 まっちのとっておきの絵本

おうさまがかえってくる100びょうまえ!

 

柏原 佳世子

 

えほんの杜

王様がお出かけしたのをいいことに、3人の家来たちは王様の部屋で遊び放題、やりたい放題、散らかし放題。王様が戻ってくる100秒の間になんとか片付けなくっちゃと大騒ぎ。

大急ぎで片づけた部屋と初めの整った綺麗な部屋を見比べて違う箇所を探しをしてみたり、こんなことして遊んだのねと空想力を羽ばたかせて楽しめます。

 


日本の川 たまがわ

 

村松 昭 さく

 

偕成社

 

府中市の南を流れる多摩川のことを楽しく学べます。

山の神様とお使いの男の子が雲にのって源流から河口までを空からみていきます。

表紙は府中市の郷土の森、ビール工場、武蔵野線も描かれています。

 


 

 やさいのせなか

 

きうちかつ さく・え

 

福音館書店

 

 野菜の上に紙を載せ、クレヨンでこすってみると不思議な模様があらわれます。

やってみたくなりますね。

やり方の説明も載っています。

これ何の野菜? わかるかな?

 


 ゆきがやんだら

 

酒井 駒子

 

学研おはなし絵本

 

 酒井 駒子さんの絵が素晴らしいです。ウサギの親子の雪の降る一日のお話です。

文章も静かで暖かで、優しい気持ちになれます。

そうです、「よるくま」の作者の絵本です。

 

 


まゆとおに

―やまんばのむすめ まゆのはなし―

 

富安 陽子 文

降矢なな 絵

 

福音館書店

 

 

 

 楽しく愉快で、笑ってしまいます。

明るく元気なやまんばのむすめのまゆ、現れたおなかをすかせた鬼はおいしそうなまゆを食べようとします。

鬼を知らないまゆがしたことは・・・

降矢ななさんの絵もパワフルで魅力的で読むと元気が出てきます。